いざというときの応急手当

いざというときの応急手当ロゴ
  • 出血がひどかったら
  • 骨折の疑いがったら
  • やけどをしたら
  • 意識がなかったら
  • 呼吸がなかったら
  • 意識も呼吸も脈もなかったら
出血がひどかったら
<止血法>
1.傷口を圧迫する(圧迫止血)
 傷口に、ガーゼや清潔なハンカチなどを直接当て、強く圧迫する。
2.傷口を心臓より高くする
3.止血帯を巻く
 圧迫止血ができていないときは、止血帯を巻く。巻き方は傷口より心臓に近い部分を、タオルやスカーフなどでかたく結ぶ。かたい棒などを結び目に差し込み回転させて、血が止まるまで締め上げたあとに固定する。
※止血帯を巻いた時間を書いておく
出血がひどかったらのイラスト1 出血がひどかったらのイラスト2
 
骨折の疑いがあったら
・動かさないようにして、傷や出血の手当を
【骨折の見分け方】
・けがをしたところが不自然に変形している。
・腫れて、痛みが激しい。
・骨が突き出ている。
疑わしいときは、骨折したものとして手当を
・患部を固定する
 副木を当て、骨折した部分の上と下の関節を固定して、骨折したところがずれないようにする。手近で代用できるものを使う。

・安静にして、早めに医療機関へ
骨折の疑いがあったらのイラスト1
 
やけどをしたら
1.早く水で冷やす
 できるだけ早く、やけどした部分を水で冷やす。痛みや熱さを感じなくなるまで十分冷やすのがコツ。

【手足のやけどの冷やし方】
 流水を直接当てると刺激が強すぎる場合、流しっぱなしの水道の下に洗面 器などを置き、そこに浸ける。
やけどをしたらのイラスト1
【衣服を着ているときの冷やし方】
 衣服を着たままの状態で冷やす。そして、水をかけながら注意して、脱がす。脱がせにくい場合は、はさみで衣服を切る。また皮膚がゆ着している場合は、無理にはがすのはやめる。

2.患部にガーゼを当てがう
 冷やした後は、やけどした部分を清潔なガーゼ、または布などで軽く包み、その状態で医療機関へ。
3.水疱(水ぶくれ)をつぶさないように
 水疱ができたときは、なるべくつぶさないようにする。

やけどをしたらのイラスト2
 
心配蘇生法ロゴ
意識がなかったら
●気道の確保
 意識を失うと、舌根がのどの奥に落ち込んで気道をふさぎ呼吸ができなくなる。そこで、呼吸するときの空気の出入りする道を開く(気道の確保)。片方の手のひらを患者のおでこに、人差し指と中指を下あごの先の骨の部分に当て、あごを持ち上げ、頭を後ろにそらせる。
意識がなかったらのイラスト1
 
呼吸がなかったら
●人工呼吸
1.息を吹き込む

 気道を確保したしたまま、患者の鼻をつまみ、口の周りから息がもれないように、患者の口をおおい、息を吹き込む。1.5~2秒かけて吹き込むと、患者の胸がふくらむ。

2.口を離し、胸の動きを確認
 うまく人工呼吸できたときは、吹き込み時に盛り上がった胸が、口を離したときに沈んでいくのがわかる。
3.最初に2回。以後は5秒に1回ずつ
 最初に2回静かに行う。以後は5秒に1回のリズムで繰り返す。ただし、乳幼児の場合は口と鼻を同時におおい、3秒に1回ずつ、吹き込む量 は胸が軽くふくらむ程度に。
呼吸がなかったらのイラスト1
呼吸がなかったらのイラスト2
 
意識も呼吸も脈もなかったら
●心臓マッサージ
1.準備

 平らな場所にあお向けに寝かせ、救助者はその横わきに両膝立ちの姿勢をとる。

2.圧迫
 胸部の下半分に、片方の手のひらの手首に近い部分を当て、その上にもう一方の手のひらを重ねる。ひじを伸ばし、胸全体が3.5cm~5cm沈むように胸骨を押す。乳幼児の場合は、2本の指を当て1.5cm~2.5cm沈むように押す。
3.繰り返す
 圧迫し終わったら、からだを起こし、手の力をゆるめる。この動作を1分間に80~100回(乳幼児は100~120回)のリズムで繰り返す。

●人工呼吸と心臓マッサージの組み合わせ方
1.1人で行うとき
 気道を確保した後、人工呼吸を2回行い、頸動脈で脈を5秒確認し、脈が触れないときは、心臓マッサージを15回行う。人工呼吸を2回、心臓マッサージを15回。これを繰り返す。乳幼児の場合は、人工呼吸を1回、心臓マッサージを5回の割合で。
2.2人で行うとき
 1人が心臓マッサージを5回行う間に、もう1人が人工呼吸を1回行う。
意識も呼吸も脈もなかったらのイラスト1
意識も呼吸も脈もなかったらのイラスト2