善僧坊と持仏

 

~あわくら歴史街道~ H14.6
 
善僧坊と持仏の写真  善僧坊は大和国(奈良県)宇陀郡三輔村の出身で、菅原直之と言い、永禄8年(1565)の生まれで、法悦の僧となられて山岳仏教の真髄に触れようと発願し、本村大茅八屋という所に止宿し、草庵を建てて真言宗の説法と念仏供養を重ねていました。因州若桜、吉川、播州千種方面よりの信者も追々に増え、聖者として讃えられるようになりました。
そのうち坊は宗祖弘法大師の護法を慕って、遂に寛永10年(1633)10月19日、三倉木川畔の聖地(石行)に生きながら身を沈め、自ら入定(生きながらにして穴蔵にこもり、断食、供水のみで念仏を唱
えつつ往生すること)されました。寛保3年(1743)、坊が入定されてより110年の後、聖地を掘り所持されていた輪鈴などが取り出され、現在の善僧坊堂に善僧坊木像及び持仏と共に金田隆史家により保存され、祭祀が続けられています。

安置されている持仏
(1) 本  尊 不動明王 後背火炎付座像
(2) 役の行者 座像 1本歯の下駄はき
(3) 善僧坊師 曲ろくに座した座像 外に法輪、輪鈴
(4) 理源大師 後背付 椅子安置座像
(5) 弘法大師 座椅子付座像
*仏像の形容は小型であるが、村の文化財的存在です。

 
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